アラメダ・リサーチの財政破綻が始まっていたのはいつから?


2022年12月31日に発行されたウォールストリートジャーナル(The Wall Street JournalWSJ)のレポートによると、サムバンクマン=フリード(Sam Bankman-Fried、通称SBF)氏が設立したアラメダ・リサーチ(Alameda Research)社は2018年から巨額の資金を失っていたことが明らかにあった。アラメダ・リサーチ2017年9月に設立したクオンツトレーディング会社であった。アラメダ・リサーチの立ち上げ前、SBF氏はグローバルで展開する自己勘定取引会社ジェーンストリート・キャピタル(Jane Street Capital)に勤務しており、当時、上場投資信託ETF)を取引していた。

 

報道によると、アラメダ・リサーチの設立当初裁定取引で数百万ドル稼いでいた。当時はビットコインが日本や韓国などの地域でプレミアム価格で取引されていたため、日本や韓国などにチャンスがあると主張していた。当時、韓国は「キムチプレミアム」でビットコインが他の国より30%高かった。日本では10%高かった。アラメダ・リサーチはその価格差を利用して、数百万ドル稼いだとSBFは述べた。しかし、実際にはアラメダ・リサーチの取引は常に利益を上げていたわけではなかった。

 

レポートによると、SBF氏はアラメダ・リサーチのCEOを退いた後も強い影響力を持っていた。アラメダ・リサーチは大きな賭けに出て、勝つこともあったが、負けることの方が多かったとSBF氏は語った。SBF氏は負けを取り戻すため、資金の借り入れを続け、さらに資金を援助する投資家が現れたら2桁のリターンを約束した。

 

シティグループの元デジタル資産担当共同責任者オースティンキャンベル(Austin Campbell)氏によると、シティグループはアラメダ・リサーチのようなマーケットメーカーとの提携を模索していた。「わかったのは、リスク管理の枠組みが全く無く、論理的に説明できていないことだけでした」とキャンベル氏はアラメダ・リサーチに対して懐疑的であった。

 

アラメダ・リサーチの取引について詳しい人によると、同社の取引アルゴリズムはまさにギャンブルであった。2018年春、リップルに賭けて大打撃を受け、アラメダ・リサーチは資産の3分の2以上を失った。SBF氏は20%のリターンをエサに融資を募った。その際、アラメダ・リサーチがトップのマーケットメーカーであることを説明したが、財務情報は一切明かさなかった。

 

また、別の人の話によると、SBF氏は2019年1月にシンガポールで開催されたバイナンス・ブロックチェーン・ウィークのイベントで貸し手を探していた。アラメダ・リサーチは15万ドルでイベントでこのイベントのスポンサーとなり、SBF氏は新たな貸し手を探す場として利用した。パンフレットは多くの潜在的な投資家に配られた。パンフレットには、アラメダ・リサーチ5500万ドルの運用資産(Assets Under Management:AUM)を保有していると書かれていたが、そのデータが事実かはわからない。

 

アラメダ・リサーチの損失は非常に大きかったため、会社を存続させるためにFTXの顧客資金を流用した。SBF氏はFTXとアラメダ・リサーチが破綻する数ヶ月前にアラメダ・リサーチの閉鎖することも考えたが、結局それは実現しなかったとWSJは指摘した。

 

 

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