Open Seaのバグが原因で約10万USD相当のNFTが破壊された

The Blockの報道によると、NFT市場のOpen Seaのバグにより少なくとも42個のNFTが破壊され、被害額は10万USD近くになった。この問題は、イーサリアム・ネーム・サービスEthereum Name Service（ENS）の開発者であるNick Johnsonによって最初に提起された。彼は、ENSドメイン名（NFTの形式）を転送すると、破棄アドレスに転送されたと指摘した。（ENSは、ブロックチェーンアドレスをドメイン名に関連付けることができるサービスである。その目的は、複雑なブロックチェーンアドレスをより簡単なアドレスに変更することである。）

破壊されたENSドメイン名に関して、Johnsonは「rilxxlir.eth」が最初に登録されたENSドメイン名である」と述べた。

その後、Johnsonは同様に影響を受けた他の人々から関連情報を受け取り、42個のNFTを含み、32個の影響を受けたトランザクションの情報をまとめた。ほとんどのNFTはERC-721に基づいているが、ERC-1155を使用しているものもある。彼は各NFTの最低価格（市場で最も低い価格）をチェックしたところ、合計で約10万USDになった。

Johnsonは、Open Seaは、このバグの修正をすでに完了していると述べた。

*ERC-721とは、非代替トークンであるNon-Fungible Token（NFT）の取り扱いをするための規格である。ERCは、Ethereum Request for Commentsの略称であり、イーサリアムの技術提案のことである。

ERC721により、NFTに関する権利の移動を記録することができる。ERC721は、イーサリアムプラットフォームの統一規格であるERC-20の発展形であり、トークンに個性を持たせることができる。手作りの骨董品やアート作品などにNFTを紐付けることにより、権利の所在を明確化することが可能だと言われている。

出典：HEDGE GUIDE

*ERC1155は、別名マルチトークンスタンダードと呼ばれ、複数種類のトークンをまとめて扱うことにフォーカスした規格である。すでに紹介したERC721や、代替可能トークンのスタンダードであるERC20などさまざまなトークンを発行するための規格はすでに存在しているが、複数種類のトークンを転送する際などにはガス代が高くなる傾向にある。