米国債のデフォルト危機、ビットコインはどう動く?

現在、米国の議会では米国債の上限引き上げ問題を巡り、与野党が対立し、解決の糸口が見えずこじれている。そのため、米国債のデフォルト債務不履行の懸念が日増しに高まっている。

 

米国債のデフォルトに対し、バイデン米大統領17日の記者会見で、債務上限問題を巡り両党の議員幹部との間で上限引き上げに関する合意が成立すると確信しておりデフォルトを回避できると述べた。また、JPモルガン・チェースJPMorgan Chase & Co.)CEOジェームズ・ダイモン(James Dimon)氏やシティグループCitigroup Inc.)CEOジェーン・フレーザー(Jane Fraser)氏ら大手米銀行のCEOは民主党チャック・シューマー(Chuck Schumer)上院院内総務と会談し、債務上限問題について会談を開いた。会談後、ダイモン氏は「米国はデフォルトすべきではないし、恐らくしないだろう」と述べ、さらに「いずれにせよ、我々は準備する」と続けた。

 

米国債のデフォルト危機に関して、ジャネット・イエレン(Janet Yellen)米財務長官が5月に入ってから、「6月1日にも政府資金が枯渇し、米国債がデフォルトに陥る可能性がある」と警告した。また、米議会予算局(Congressional Budget OfficeCBO)は5月12日の連邦債務に関する最新リポートで、「債務上限を引き上げなければ、6月第2週までのどこかの時点で米政府が債務を支払えなくなる恐れがある」と指摘し、6月前半に米国債がデフォルトに陥る重大なリスクがあると警告した。なお、CBOは、「6月15日までしのげれば、企業からの税金が国庫に入って来るため、7月末までにタイムリミットが伸びる」と述べた。

 

米国債のデフォルト危機は過去にもあった。例えば、2011年のオバマ政権の時にも起きた。この時は、最終的に両党が歩み寄り、デフォルトを回避できた。しかし、格付け会社スタンダード&プアーズ(S&Pが米国の長期発行体格付けをAAAからAA+に格下げた。その結果、世界の株式、債券、通貨市場に大きな影響を与えた。なお、バイデン大統領はこの時、オバマ政権の副大統領であった。2011年の他、2013年、2015年にもデフォルト危機があたが同様に、最後は与野党が歩み寄り回避した。過去を踏まえ、バイデン大統領はデフォルトを回避できると考えていると思われる。しかし、バイデン大統領の交渉相手の共和党ケビン・マッカーシーKevin McCarthy)下院議長は党内基盤が弱く、安易な妥協を許されていない。そのため、債務上限問題が解決できずデフォルトの可能性があるとの見方が多く、今回のデフォルト懸念は過去のデフォルト危機よりも高まっており、市場はデフォルトを織り込み始めている。

 

米国債のデフォルトが起きた場合、ビットコインの動きはどうなるか?米国債がデフォルトを起こせば、世界金融に大打撃を与える。すると、多くの人が金融資産を引き上げ現金に換えるため、リスクオン資産と見なされているビットコインからも資金を引き上げられ、ビットコインは大きく下落する可能性がある。しかし、米国債がデフォルトすることで、ドルに対する信頼が失墜し、ビットコインが支持され、大きく上昇するという見方もある。実際、2013年3月にキプロス・ショックが起きた時、世界中で中央銀行法定通貨に対する信頼が下がったため、ビットコインが急騰した。

 

デフォルトが起きない場合、ビットコインはどう動くか?もしも2011年のように米国債の格付けが下がれば、ドルに対する信用が落ちるため、キプロス・ショックのようにビットコインに注目が集まり、高騰する可能性がある。

 

いずれにせよ、米国債の上限引き上げ問題は今後の展開に注意する必要がある。

 

世界中の暗号通貨、トークン、プロジェクトの安全性と信頼性を評価するWikiBitでは、ビットコインのスコアは8.70である。

https://www.wikibit.com/ja/tk/6872731468202.html

 

免責事項
暗号通貨は価格変動が激しく、トレードの際は自身の投資経験、目標、財務状況、リスクを取る能力等について十分検討する必要があります。
本記事はあくまでも情報提供を目的としており、投資を推奨するものではありません。
また、本記事を参考して投資した結果被った損失について、弊社は一切の責任を負いかねます。


WikiBitとは?
弊社が提供しているWikiBitは、暗号通貨取引所・トークンの信頼性に関する情報を収集・公開している第三者プラットフォームです。
登録されている暗号通貨取引所・トークンの数は、全世界で1万件を超えています。

 

真相公開」のページでは、実際に詐欺に遭ってしまったトレーダーからの被害報告が日々投稿されています。また、WikiBitでは暗号通貨に関連するニュースや、相場情報までトレードに役立つ有益な情報を日々発信しています。

 

初めて暗号通貨(仮想通貨)取引所を利用する際は、入金前にWikiBitのアプリで、取引所の安全性や評判を確認することを強く推奨しています。