ビットコイン・マイニングは世界で最も持続可能な産業の一つ

ビットコイン(BTC)・マイニング・カウンシル（Bitcoin Mining Council：BMC）の2022年第2四半期のビットコイン・マイニング評議会レポートで、「ビットコインのマイニング効率は前年比46％、8年前と比べ5,814％向上した」、「ビットコイン・マイニングは世界的に最も持続可能な産業の1つである」と報告された。

BMCは2021年5月、大手ビットコイン・マイニング企業およびソフトウェアソリューション企業のマイクロストラテジー（MicroStrategy）社のCEOマイケル・セイラー（Michael Saylor）と共同で設立されたビットコインマイナーのオープンなフォーラムである。BMCはビットコインのマイニングネットワークの50.5％を占める。また、マイクロストラテジー社はビットコインを保有する最大の法人である。

BMCの調査レポートは、電力消費量、技術効率、持続可能な電力構成の3つの指標に着目している。

調査結果によると、ビットコインのエネルギー使用量は63％増加したものの、ハッシュレートが前年同期比で137％増加した。マイニング効率は2021年第2四半期は14.4EH/ギガワット(GW)であったが2022年第2四半期には21.2EH/ギガワット(GW)となり、約46％増加した。今回の調査で、BMCのメンバーおよび調査参加者の66.8%が持続可能なエネルギーを利用していることがわかった。

ハッシュレートとはネットワークに貢献するコンピューティングパワーを示すデータで、採掘速度とも言われ、ビットコインなどの暗号資産をマイニングする際の計算力や採掘スピードを表した指標である。ハッシュレートが高いほど、ネットワークの安全性が高いと言える。

BMCの調査結果説明会で、セイラー氏は「ビットコインのマイニング効率は8年前と比べて5,814%成長した。半導体技術の進歩、北米でのマイニングの拡大、中国からのマイナーの流出、持続可能なエネルギー、最新のビットコイン・マイニング技術の普及が効率改善の要因である」と述べた。

また、暗号通貨のマイニング企業マラソン・デジタル・ホールディングス（Marathon Digital Holdings）のCEOフレッド・ティール（Fred Thiel）氏は「マイニング産業が成長すれば、効率はさらに上がる」と述べた。

現在、米国、ロシア、カザフスタンの3ヵ国がビットコイン・マイニング総量の約3分の2を占める。マイニングに必要な電力は石炭や天然ガスなどの化石燃料に大きく依存している。再生可能エネルギーが占める割合は5分の1に過ぎない。

先週、エリザベス・ウォーレン（Elizabeth Warren）ら6人のアメリカ合衆国上院議員が環境保護庁（the Environmental Protection Agency：EPA）とエネルギー省（the Department of Energy：DOE）に書簡を送り、マイニング企業に対して排出量とエネルギー使用量の報告を義務付けるよう要請した。

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