ハッキングの影響で暗号通貨ATMの稼働数激減

コインATMレーダー(Coin ATM Radar、URL:https://coinatmradar.com/) の集計によると、全世界の暗号通貨ATMの稼働数は、2022年12月末に39,179台であったのに対し、2023年3月末には33,728台と、約14%減少した。そのうち、1月は1,587台、2月は275台、3月は3,627台(コインATMレーダーが統計を開始して以来過去最高)のATMが稼働を停止した。

 

3月に多くのATMが稼働を停止した背景には、3月17日~18日の暗号通貨ATMメーカー最大手のゼネラルバイト(General Bytes)で起きたハッキングがある。同社のツイッターとウェブサイトでは、ハッキングに関して、以下の発表を行った。

 

ハッカーはマスターサービスのインターフェースを介してリモートで Javaアプリケーションをアップロードし、BATMユーザー権限でハッキングを実行。データベースにアクセスし、 APIキーを読み取ってデコード、ユーザー名とパスワードにアクセスし、2段階認証を無効にし、ホットウォレットから送金できるよう指示しました。全米の約15~20ヶ所の暗号通貨ATMからビットコイン56.28BTC(約150万ドル)などが不正流出しました。このハッキングにより、弊社はクラウドサービスを停止しました。

 

顧客は資金と個人情報を守るため、速やかに行動に移し、サイトに記載されたセキュリティに関する情報をよくお読みください」とハッキングの経緯と対処法を説明し、注意を呼び掛けた。現在、ゼネラルバイトは暗号通貨ATMのクラウドサービスを停止し、セルフホストサーバーに移行している。

 

オンチェーン統計によると、ハッカービットコインの他、イーサリアム(ETH)、テザー(USDT)、バイナンスUSドル(BUSD)、カルダノ(ADA)、ダイ(DAI)、ドージコイン(DOGE)、柴犬コイン(SHIB)、トロン(TRX)などの暗号通貨も盗み出した。なお、ビットコイン保有するアドレスは3月18日午前3時20分の取引以降、資金が動いた形跡がないが、その他の暗号通貨の一部はDEX(分散型取引所)のプラットフォームのユニスワップUniswap)を介して別の場所に移された。ゼネラルバイトはハッカーが使用した3つのIPアドレスを公開した。また、同社はハッカーが資金にアクセスできないよう、ロックダウンされたフルノードを実行したと説明した。

 

現在、世界で最も暗号通貨ATMの数が多いのは米国、次いでカナダ、オーストラリア、スペインと続く。米国には28,000台以上、カナダには2,600台以上の暗号ATMが設置されている。ゼネラルバイトは世界最大の暗号通貨ATMメーカーであり、全世界での設置台数は9,505台、全世界の28.5%を占め、その大半は米国にある。第2位はビットアクセス(Bitaccess)で、シェアは20.2%である。

 

なお、ゼネラルバイトは以前(2022年8月18日)にもハッキングを受けている。当時はゼロデイ脆弱性を悪用したハッキングで、ハッカーは自分自身をデフォルトの管理者にし、すべての資金が自分のウォレットアドレスに転送されるよう設定した。

 

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