トルネードキャッシュ開発者逮捕 オランダ


オランダの金融犯罪調査機関 FIOD(The Fiscal Information and Investigation Service)は、犯罪に関わる金融取引の隠蔽とマネーロンダリングを促進する疑いで、トルネードキャッシュ(Tornado Cash:TORN)の開発者を逮捕したと発表した。

 

「開発者はトルネードキャッシュプロトコルを介したマネーロンダリングの促進に関与した」、「開発者に対する捜査は米国のトルネードキャッシュに対する制裁とは無関係である」とFIODは述べた。

 

FIODは逮捕された開発者の名前を挙げなかった。しかし、暗号通貨ニュースサイトのザ・ブロック(The Block)は「逮捕されたのはアレクセイ・ペルツェフ(Alexey Pertsev)氏である」と報じた。

 

8月8日、米国財務省外国資産管理局(Office of Foreign Asset Control:OFAC)はトルネードキャッシュを SDN リスト(制裁対象者リスト)に追加した。

 

トルネードキャッシュは暗号通貨のミキシングサービスを提供している。ミキシングサービスを利用すると、イーサリアムのチェーン上で複数の送金データが混ぜ合わされ、暗号通貨の出所や保有者が識別できなくなり、取引が匿名化される。

 

開発者の逮捕と米国の制裁により、トルネードキャッシュのエコシステムは混乱に陥っている。トルネードキャッシュのコミュニティメンバーは、トルネードキャッシュDAO(自律分散型組織)の資金がガバナンスコントラクトに戻された後、マルチシグ(Multi‐Sig:マルチ・シグネチャ、複数の秘密鍵の意味)が削除されたことを確認した。メンバーは「トルネードキャッシュのエコシステムの外にいても、全開発者は危険な状況に置かれている。各メンバーは自身の安全を守り、法的問題に備え対策を講じるべきだ」と忠告した。

 

暗号通貨のミキシングプロトコルは設計上、非中央集権的であり、 KYC(Know Your Customer:本人確認手続き)の導入は困難である。米国財務省北朝鮮のハッキンググループのラザルス(Lazarus)もトルネードキャッシュを利用してマネーロンダリングを行っていると見ており、暗号資産業界の無規制のミキシングサービスは米国の国家安全保障を損なうと考え、不正なマネーロンダリングを促進する疑いがあるとして、今後積極的に制裁を加えていく方針である。

 

一方、今回の逮捕に対して、「開発者はプライバシー保護のためにコードを書いただけである。犯罪者が彼の書いたオープンソースコードを悪用したに過ぎない」、「オンライン取引においてプライバシーを守るためのツールが制裁を受けるのは自由を奪うことだ」という批判の声も上がっている。

 

 

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