ドバイが世界のメタバースのハブになる日
メタバースの分野では今、ドバイがアツい。
アラブ首長国連邦（the United Arab Emirates：UAE）を構成する首長国の一つであるドバイ（Dubai）は、政府機関の一部をメタバース化し、UAE経済のメタバースへの貢献度を高めるため「ドバイ・メタバース戦略」を発表した。
ドバイの皇太子でドバイ執行評議会議長のシェイク・ハムダーン・ビン・ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム（Sheikh Hamdan bin Mohammed bin Rashid Al Maktoum）氏とドバイ副首相兼財務大臣のシェイク・マクトゥーム・ビン・ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム（Sheikh Maktoum bin Mohammed bin Rashid Al Maktoum）氏は、メタバースにおける重要技術の動向を見直し、デジタル経済の最新の動向をチェックするためにタスクフォースを組織するよう命令した。
UAEはメタバースを将来収益性の高い産業にするためにグローバル規模で戦略を立案している国の一つである。「ドバイ・メタバース戦略」はメタバース産業の発展のために積極的な投資を行い、2030年までに、4万2000人の雇用をサポートするバーチャルワールドを構築し、メタバースの経済効果を40億ドル、GDPに占める割合を1％にする目標を掲げている。
ドバイのメタバース企業であるサイバーギア（Cybergear）社のチーフ・メタバース・オフィサーのシャラド・アガーワル（Sharad Agarwal）氏はドバイ・メタバース戦略について、「ドバイには巨大な不動産市場がある。将来、人々はスーパーマンのように空を飛んで物件を見て、インテリアを自分好みにカスタマイズできるようになる。すべて暗号通貨で支払えばいい」と熱く語った。
「ただし、これらのエリアの建設や機能の構築には時間がかかる。提供するサービスやビジネスモデルを決め、現実世界と同じようなコミュニティを構築する必要がある」とアガーワル氏はさらに説明した。
ドバイを本拠地とする航空会社エミレーツ航空は5年前より公式サイトとアプリでバーチャル・リアリティ（VR）技術を使ったヴァーチャル体験を提供している。
2021年12月にはドバイのバーチャル化プロジェクト「メタバース・ドバイ」がオープンした。実際のドバイの地図に基づいて作られたバーチャル・ドバイを22万ブロックに分割して、仮想不動産を販売している。
2022年3月にはUAEとフランスが立ち上げた国際安全保障同盟（International Security Alliance：ISA）がメタバース上でバーチャルサイバーセキュリティー演習を行った。
ドバイの暗号資産規制庁（Dubai Virtual Asset Regulatory Authority ：VARA）は2022年5月、メタバース上にメタバース本部の設立を発表した。規制当局がメタバースに参入するのは世界初である。
今後、ドバイは世界のクリプトとメタバースのハブになるだろう。
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