イーロン・マスク氏と関連会社に対してドージコイン（Dogecoin）をめぐって集団訴訟

経済専門通信社ブルームバーグの報道によると、暗号通貨ドージコイン（DogeCoin：Doge）をめぐって、イーロン・マスク（Elon Musk）氏と彼がCEOで務めるスペースX（SpaceX）社とテスラ（Tesla）社は6月16日、マンハッタンの連邦裁判所で集団訴訟を起こされた。

原告はアメリカ人のドージコイン投資家キース・ジョンソン（Keith Johnson）氏である。訴状には「マスク氏とスペースX社とテスラ社はドージコインの暗号資産マルチ商法（ネズミ講）を行い、お金を騙し取った」と書かれている。

さらに、「ドージコインには全く価値が無いにも関わらず、正当な投資であると虚偽の情報を発信し続けている。マスク氏とスペースX社とテスラ社が2019年にドージコインの購入、開発、宣伝、支援、運営を開始して以来、原告と投資家達は約860億ドルを失った」と主張している。

また、マスク氏とスペースX社とテスラ社にドージコインの宣伝を止めさせ、ドージコインの取引が米国とニューヨークの法律でギャンブルにあたると宣言するよう要請している。

ジョンソン氏は2019年4月以降のドージコインの取引で損失を被った暗号通貨投資家を代表して提訴した。

彼は損失額を860億ドルと算定し、その3倍の1720億ドルを賠償金として求めている。

マスク氏はドージコインのエコシステムの熱狂的な支持者として知られている。ビットコインとドージコインについてツイッターで頻繁に投稿している。それがどこまで影響しているかは別として、暗号通貨の市場価格は高騰した。

2021年12月、マスク氏はテスラ社の一部の電気自動車でドージコインでの支払いを受け入れることを発表した。その4ヶ月後の2022年5月、スペースX社でも支払方法の選択肢を増やす計画をツイートし、企業グループ全体でドージコインの支払いを受け入れる意向を明らかにしている。

マスク氏はツイッターの買収についても、「株価操作」で一部の株主に提訴されている。世界一の富豪に対する巨額の損害賠償訴訟は今後も続くだろう。

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