国際決済銀行の研究レポート「暗号通貨は貨幣としての社会的役割を果たせない」

国際決済銀行Bank for International SettlementsBIS)6月7日に発行した週刊誌(https://www.bis.org/publ/bisbull56.htm)の中で、暗号通貨は支払い手段として適切ではないという分析結果が報告されている。

 

レポートによると、ブロックチェーンの合意形成メカニズムは、トランザクションの記録、検証が必要である。ブロックチェーンを維持するためには、検証を行う人にブロック報酬として取引手数料を支払わないといけない。また、検証者に動機付けを行うため、十分な取引手数料が必要となる。取引手数料が低すぎると、ブロックチェーンネットワークのセキュリティそのものが損なわれる可能性がある。

 

また、すべての検証者が十分な報酬を受け取れるように、1ブロックあたりの取引回数を制限する必要もある。そのため、取引が混雑している時には取引手数料が大幅上昇してしまう。

 

イーサリアム(Ethereum:ETH)のガス代取引を検証するためイーサリアムマイナーへ支払う報酬)はここ最近、高い水準で推移している。イーサリアムが混雑するたびに、他のブロックチェーンBinance Smart Chain、AvalancheTerraに乗り換えるユーザーも続出中だ

 

2021年1月まで、イーサリアムの預かり資産(Total value lockedTVL)は分散型金融(Defi)の90%以上を占めていたが、2022年4月には約54%まで減少している。

 

「乗り換えで生じた断片化の問題は、ブロックチェーン相互運用性の欠如によってさらに悪化している強力なシステムインフラのもとで運用されている従来の決済ネットワークとは対照的であると報告書の中で述べられている。

 

ブロックチェーンの利用者が増えれば増えるほど、取引手数料は高騰し、セキュリティも低下するため、暗号通貨は有効な支払手段にはなり得ないと報告書では結論付けられている。

 

暗号資産業界の急成長とともに、分散型金融(Defi)のエコシステム断片化が深刻な問題となっている。現在のブロックチェーン技術では、暗号資産が既存の通貨と取って代わられる可能性は低いと言わざるを得ない。

 

 

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