2022-05-11

ビットコイン急落、40％の保有者が赤字に　テスラは約2億ドルの損失

近頃のビットコイン（BTC）の急落により、多くの投資家が損失を被っている。ブロックチェーン分析会社Glassnodeのデータによると、ビットコイン投資口座の40％が損失状態になっている。電気自動車市場のリーダーであるテスラをはじめ、バランスシート上にビットコインを加えた企業の中には損失を計上し始めているところもある。

テスラは2021年2月8日にビットコインに15億ドルを投資し、テスラ車の決済方法として受け入れた。しかし、ビットコインのマイニングは多くの電力を消費し、環境保護の面から、2021年5月にはビットコインを決済方法リストから外した。昨年11月10日にビットコインの価格が史上最高値の69,044.77ドルを記録した時に、テスラのビットコイン投資は成果を上げた。しかし、その後、ビットコインの価格は急落（現在約31,000ドル前後で推移）し、テスラの初期投資も赤字となった。Bitcoin Treasuriesのデータによると、テスラが2021年2月8日に15億ドルで購入した43,200ビットコインの現在価値は13.2億ドルに下落。1.8億ドル（約15％）の損失となっている。

バランスシート上でビットコインが最も多い企業であるMicroStrategy（MSTR）は合計約129,218 ビットコインを保有しており、総購入価格は約39.7億ドル、平均購入価格は30,700ドルである。ビットコインの価格が下落し、一時的にMicroStrategyの平均購入価格を下回ったため、同社も損失を計上した。

他の暗号通貨関連株も同様に急落した。Coinbaseの株価は5月10日に12％急落し、年初以来、既に65％以上下落した。一方のRobinhoodの株価も今年に入り45％以上下落。ブローカーOandaのアナリスト、エドワード・モヤ（Edward Moya）氏は、「昨年に市場へ参入した多くの人が現在損をしているので、機関投資家はビットコインを注視している状況である」と述べた。

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2022-05-11

NASAがEpic Gamesと提携　火星メタバース構築へ

アメリカ航空宇宙局NASAは、ゲーム会社のEpic Gamesと提携し、火星メタバースの構築に協力することを発表した。

NASAがEpic Gamesのアンリアルエンジン5（Unreal Engine 5：UE5）技術を利用し、宇宙飛行士が火星にチャレンジするための環境を整えるものである。

NASAは、MarsXRと呼ばれるメタバースを構築しているが、さらに、「火星での船外活動のバーチャルリアリティ（Virtual Reality）」のメタバース環境を構築できる開発チームを募集した。

Epic Gamesは３Dエンジン技術のプロバイダーとして、世界最大級のゲーム「フォートナイト（Fortnite）」を運営しており、同ゲームには3.5億人のユーザーがいる。

UE5は2022年4月、主にゲームを開発するためにリリースされたゲームエンジンであり、世界で最も高度なリアルタイム３D制作ツールとして、ゲームのほか、VR、建築、映画、テレビ制作に使われている。なお、UE5のダウンロードおよび利用は無料であるが、商用目的の利用は、総収入が100万ドルを超えるとライセンス使用料を支払う必要がある。

UE5はサーバー負荷を軽減する上、緻密な環境光描写を可能にし、高精細3Dなどの新機能を盛り込んでいる。5月7日に、イタリアの3D環境/プロップチェーン・アーティストのロレンソ・ドラゴ（Lorenzo Drago）氏が、日本の富山県に実在する駅「越中大門駅」をUE5で再現し、世界で注目を集めている。

UE5をリリースした初期段階でさえ、視覚的に洗練されており、より広大なインタラクティブな環境を再現出来ていることから、今後さらにメタバースの可能性を押し広げていくだろう。

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2022-05-10

33万ETHが取引所に移され、市場が大混乱に

暗号通貨市場全体が大混乱に陥っている。オンチェーンデータによると、過去2週間で約33万ETH（約8.25億ドル）が取引所口座に送金され、市場の売り圧力が高まっている。日本時間今日、イーサリアムは2,400ドルを割り込み、一時的に2,200ドルの安値に下落した。執筆時点で、イーサリアムの価格は2,313ドルで推移中、過去24時間の価格変動は-8％。

Glassnodeのデータによると、ETHのMVRV (1d MA)＊は1.350となっており、3か月ぶりの高値となる。

MVRV（Market Cap / Market Capitalization：市場価値/実現価値）は、市場価値と実現価値の比率であり、買い場の予測に利用される。比率は1以上の場合、市場価値が実現価値を上回っていることとなり、比率が高いほど市場価値が過大評価されていることを示す。また、MVRVはマイナスになると、その後の価格が上昇する可能性がある。今回と同じレベルのイーサリアムMVRVは2月24日に2,300ドルの安値に下落した時であり、その後、３月２日にはイーサリアムは3,045ドルにリバウンドしたのである。

さらに、ETH2.0の預金契約にロックされているETHの総額は再び300億ドルを超えた。Glassnodeによると、現在の預金総額は約30.6億ドルとのことである。

暗号通貨アナリストのメラニー・シャファー（Melanie Schaffer）氏は、「ETHはまだまだ弱気相場になっておらず、全く悲観的な相場ではない。現在、ETHの上値抵抗線は2,461ドルと2,609ドルであり、下値抵抗線は2,317ドルと2,150ドルとなっている」と推測した。

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2022-05-09

ビットコインが33,000ドルに下落、3ヶ月ぶりの安値に

日本時間5月8日、ビットコイン（BTC）は3ヶ月ぶりの安値に落ちた。執筆時点で、ビットコインは33,271ドルで、24時間変動は-3.98%となっている。

先週、一部の暗号通貨アナリストは、ビットコインの価格チャートが弱気のシグナルを表していると警告した。ビットコインの価格は、先週から今まで4日連続で下落し、今年1月24日以来の安値となる33,150ドルまで下落した。もし、32,951ドルを下回れば、2021年7月以来の安値を更新することになる。過去数カ月間、ビットコインの価格はほぼ35,000ドルから46,000ドルの間で変動していた。そして、今回の価格下落は、新たな市場トレンドの始まりを示す可能性がある。ビットコインの価格が3か月の上昇トレンドラインを割り込んだため、暗号通貨市場全体も弱気に傾いている。

一方、市場の下落傾向は、約30億ドルのビットコインを保有しているブロックチェーンプロトコルのLuna Foundation Guardにも疑念をもたらした。同社は米ドルステーブルコインTerraUSD（UST）の準備金として、ビットコインを無制限に購入すると発表したが、一部のトレーダーがUSTに不安を感じる可能性があるため、市場投資者は3億ドル相当のUSTを大量売却した。

暗号通貨アナリストのMichaëlvande Poppe氏は、この大量売却は「市場を刺激しなかった」ことを考えているが、FUD（恐怖、不確実性、疑念）に分類した。

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2022-05-09

ランサムウェア「Conti」の情報提供で米国務省が1500万ドルの懸賞金を

米国務省(The U.S.Department of State)は、犯罪者グループ「Conti」の情報提供に対して、総額1500万ドルの懸賞金を設定した。

その内、Contiグループのリーダーの特定や居場所の特定に役立つ情報には、最高1,000万ドル、Contiグループと共謀している人物の逮捕につながる情報には、500万ドルが与えられる。また懸賞金は、国務省の国際組織犯罪報奨プログラム（State’s Transnational Organized Crime Rewards Program：TOCRP）の元で提供され、どの国からも請求することができる。

ランサムウェア（Ransomware）は、「Ransom（身代金）」と「Software（ソフトウェア）」から成る造語で、身代金要求型不正プログラム(マルウェア)のことだ。感染したコンピュータは、利用者のシステムへのアクセスが制限され、ファイルがブロックされる。制限の解除、ファイルの返却と引き換えに、ハッカーに身代金を支払うように要求される。応じない場合、個人情報が削除・公開される恐れがある。

ブロックチェーン分析企業のChainalysis によると、2016年から2021年の間にランサムウェア攻撃の被害総額は6億9200万ドルに達した。2021年だけ、身代金の支払総額は6億ドル超だった。その中でも、Contiによる攻撃の被害額は1億8000万ドルに上る。

Contiのランサムウェアグループは2年以上活動しており、約350人のメンバーがいると推定さている。米国、ヨーロッパ、日本の国や地域、金融、製造、保険、医療サービス等の事業者に攻撃を仕掛けている。

2022年3月から4月にかけて、自動車部品メーカー「三桜工業」の米国子会社とパナソニック・ホールディングスのカナダ子会社がそれぞれContiから攻撃を受け、ランサムウェアに感染したことを明らかになった。

Contiをハッキングしたサイバーセキュリティ研究者の情報によると、このグループは他のランサムウェアプログラムより優れた、独自のソフトウェアを使用しているとの情報もある。また、Contiのメンバーはロシアの連邦保安庁（FSB）とつながりがあり、政府が後ろ盾になっている可能性が高い。

サイバー犯罪は高い収益が見込めるため、攻撃が終わることはないだろう。ランサムウェアの被害に遭わないためには、セキュリティパッチの適用や、マルチ認証などの対策が有効だ。これに加えて、侵入の早期検知や即時対応を実現するためのセキュリティ対策も必要となってくるだろう。

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2022-05-06

アナリスト：ビットコインは一度36,000ドルを下回り、次の支持線は27,200ドル

5月4日の連邦公開市場委員会（FOMC）会議の後、米連邦準備制度理事会（FRB）は50ベーシスポイントの利上げを発表した。パウエル議長は、今年後半にさらに50ベーシスポイントの利上げを示唆している。この情報を受け、暗号通貨市場が急落した。ビットコイン（BTC）は過去24時間で36,520ドルまで下落し、2か月半ぶりの安値となった。

市場調査・分析会社Fairlead Strategiesの創設者であるケイティー・ストックトン（Katie Stockton）氏は、ビットコインのトレンドが崩壊し、次の支持線は27,200ドルになる可能性があると考えている。

執筆時点で、ビットコインの価格は36,344ドルで、24時間比：-8.31％だ。Coinglassのデータによると、暗号通貨市場では過去24時間で約4.06億ドル以上の資金が清算された。

一方、シンガポールに拠点を置く非営利団体Luna Foundation Guard（LFG）が、さらに37,863 BTC（15億ドル相当）を購入したと発表した。5月5日まで、LFGのビットコイン保有量は80,394枚に達し、世界のBTC保有量トップ10に入っている。

Terraブロックチェーンを立ち上げたTerraform Labsの共同創設者兼CEOであるDoKwon氏は、第3四半期末までに100億ドルの予備目標を達成する見込みであると述べた。

今年3月、Terraの大規模なビットコイン購入計画に関するニュースが出た際、BTCは12月31日以来初めての48,000ドルを超え、Lunaも一度史上最高値を更新した。

しかし今回の急落により、LFGが購入した15億ドル相当のビットコインの価値は14億ドルまでに下落した。

スイスクオート銀行のシニアアナリストはLinkedInで、「FRBのタカ派の動きにより、（ビットコイン）市場の強気は続かないかもしれない」と投稿した。

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2022-05-06

ゴールドマン・サックス初のビットコイン担保ローンを提供

多国籍投資銀行のゴールドマン・サックス・グループ（The Goldman Sachs Group）は、4月28日に自社で初となるビットコイン（BTC）担保ローンのサービスをローンチすると発表した。

このローンは、ビットコイン保有者が銀行に担保として自分のBTCを差し入れることで、米ドルなどの不換紙幣を借りることができる。しかし、ビットコインの価格が大幅下落した場合、借り手に追加担保を求めることが可能である。求めに応じない場合は、差し入れたビットコインが清算される可能性もある。

ゴールドマンは３月に、独立したデジタル資産チームを社内に設立。暗号資産投資会社ギャラクシーデジタル（Galaxy Digital）社の取引部門と共同で、初の店頭暗号資産取引を実現した。

ブロックチェーン分野への参入の動きを強めているのはゴールドマン・サックスだけではなく、他の金融機関も同様だ。

2021年6月に、米国のシルバーゲート銀行（Silvergate Bank）は「シルバーゲート・エクスチェンジ・ネットワーク（Silvergate Exchange Network：SEN）」でビットコイン担保ローンの提供を既に開始していた。

米ナスダック上場企業マイクロストラテジーの子会社のマクロストラテジー（MacroStrategy）も、米シルバーゲート銀行（Silvergate Bank）が提供するビットコイン担保ローンSENを利用し、2.05億ドル（約250億円）の融資を受けた。

ゴールドマン・サックスによるビットコイン担保ローンの提供は、機関投資家が暗号通貨への関心を高めている証左であろう。

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